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肩が痛い!肩の痛みは四十肩・五十肩だけでない。痛みの原因と予防とは? Vol.2
公開日:執筆・監修者
村木 良博
(有)ケアステーション 代表取締役 スーパーバイザー
(財)日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー マスター(JSPO-ATマスター)
【役員】
(公財)日本オリンピック委員会 強化スタッフ
(公財)日本テニス協会 ナショナルチーム委員会
(公財)日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー部会員
(社団)日本アスレティックトレーニング学会評議員
元日本バスケットボール協会医科学研究部員
元日本陸上競技連盟医事委員会トレーナー部会長
【講師】
花田学園アスレティックトレーナー専攻科非常勤講師
東京有明医療大学 非常勤講師
東京医療福祉専門学校教員養成科 非常勤講師
目次
肩のケガの回復方法
急性期では、とくに脱臼などの組織が急激に損傷されるケガは、固定と安静が必要です。 急性期が過ぎ慢性期に入ると、硬くなった関節や周囲の筋腱などの柔軟性を取り戻し、可動範囲を広げ、さらには肩を動かす筋肉の強化(エクササイズ・トレーニング)が必要となります。 四十肩、五十肩も同様に、このようなステップが必要となります。柔軟性の獲得
慢性期に入ると、硬くなった筋腱、関節包などの組織の柔軟性を獲得します。肩関節をストレッチや軽い柔軟運動などをしましょう。 硬くなった組織を急に動かすと痛みが再発する場合がありますので、十分温まった状態で行いましょう。 もし、ストレッチや柔軟運動で痛みが出たらそれ以上無理せずに、痛みのない範囲で十分時間をかけて行います。
肩の可動性を出し、動きをひろげるストレッチとエクササイズ
※図 肩甲骨の上下運動
※図 肩甲骨の内外運動
※図 タオルを使ったストレッチ
※図 タオルを使ったストレッチ
肩の回復エクササイズ
肩関節は、肩の回旋筋(回旋筋群:棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)が上腕骨頭に付いており、肩の動きに関与しており、とくに回旋運動に大きく関与していますので、回旋運動を十分に回復させることが重要とされています。 最初は何も抵抗をかけない状態で行い、少しずつラバーバンド(セラバンド、セラチューブ)やダンベルなどで抵抗(おもり)をかけていきます。 これも無理は禁物です。軽く、少ない抵抗から始め、継続して運動効果を重ねていくことが回復への近道です。肩のエクササイズとしては、次のようなものが効果的です。 セラバンドを使ったローテーターのエクササイズ、内旋・外旋(脇を締めた位置)、内旋・外旋(腕を外に90度開いた位置)、外転(棘上筋・三角筋)や、脇で枕をつぶす内転運動、プッシュアップ(腕立て)も効果があります。
※図 内旋-外旋(脇を締めた位置)
※図 内旋-外旋(腕を外に開いた位置)
※図 外転
サポーターとテーピング
冷えると硬くなり動かしにくくなるので、入浴時などによく温めましょう。 肩周囲のマッサージやストレッチングも効果があります。※図 ストレッチ
また、普段の動作やスポーツ時に支障があるなど、不安定感が気になるようならサポーターや必要であればテーピングを施し、肩の保温や関節の安定感、安心感を図ることも必要です。
まとめ
人間の関節のなかで、もっとも大きく動くのが肩の関節。
四十肩・五十肩以外にも痛みの原因になる病気や障害があります。
肩の痛みを軽く考えず、その原因と解消法、予防法について知っておきましょう。
次回予告
過剰な運動や不慣れな運動が原因で起こる「筋肉痛」について解説していきましょう。
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