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足が痛い原因!普段の生活で注意すること Vol.2
公開日:前回は足の構造と足に関するケガについて解説しました。
普段の生活ではどのようなことに注意すべきか、こちらをご覧ください。
執筆・監修者
村木 良博
(有)ケアステーション 代表取締役 スーパーバイザー
(財)日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー マスター(JSPO-ATマスター)
【役員】
(公財)日本オリンピック委員会 強化スタッフ
(公財)日本テニス協会 ナショナルチーム委員会
(公財)日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー部会員
(社団)日本アスレティックトレーニング学会評議員
元日本バスケットボール協会医科学研究部員
元日本陸上競技連盟医事委員会トレーナー部会長
【講師】
花田学園アスレティックトレーナー専攻科非常勤講師
東京有明医療大学 非常勤講師
東京医療福祉専門学校教員養成科 非常勤講師
目次
普段の生活で注意すること・対策方法
普段はできるだけ素足で生活する
靴はつま先を締め付けない緩めの靴
物理的にアーチが落ち込まない、親指が外側へ向かないようにする補助装具を使うこともあります。外反拇趾の1つの原因となるアーチの落ち込みを防ぎ、足関節の安定化を図るには、シューズに内側アーチや中足アーチ、踵の安定を保つ機能をもった「インソール(中敷き)」を入れると効果があります。
足が地面に接地した際に、足が正しい状態で接地することで拇趾、足裏や足関節などの負担を軽減できます。
内側のアーチ部分が高くなっていることで荷重時のアーチの落ち込みを軽減し、親指が傾くことを和らげるため、外反拇趾の症状緩和にもつながります。
図(インソール)
足の親指と次指の間に、パッドを挿入し親指が外側へ傾かなくすることも有用です。
今ではシリコン材の肌に優しくフィットするパッドが数多く販売されているので、自身に合ったものを選びましょう。
図(外反拇趾パッド)
テーピングは、一時的な矯正方法となるため、スポーツをする際など短時間運動を行うときなどに使われることがあります。長い時間テープをしたままでは、かぶれや締め付けの影響が出ることがあるため短時間の使用をおすすめします。
図(外反拇趾のテーピング)
一度、外反拇趾になってしまうとそれを元に戻すのは容易なことではありません。症状が緩和するように、悪化しないようにセルフケアに努めることが大切です。
踵(かかと)痛
踵(かかと)は、厚い脂肪の層で覆われています。これは歩行時や着地をする際のショックを吸収する役割で、常に荷重がかかる部分です。
長時間の歩行やランニング、ジャンプの繰り返しなど、過度な刺激を受けると、踵(かかと)の骨と地面に挟まれた脂肪層がダメージを受けます。
スポーツでは、陸上競技の幅跳び、三段跳び、バレーボールやバスケットボールなどのジャンプの着地時などで踵(かかと)に大きな衝撃を受けたり、長距離走者の長時間繰り返しの衝撃により、脂肪層が損傷を受ける場合があります。
痛めた場合、直ちにRICE処置を施してください。
ただ、脂肪層自体の血液循環はあまり良くなく、ダメージを受けた部分に修復物質を送ることができないため一度損傷すると修復が思うように進まないことが多々見られます。
これは、血液循環があまり良くないことに加え、生活上歩行の際に常に踵(かかと)を地面につけ荷重されることで刺激を止められないことも大きく関係しています。
一旦、踵(かかと)のケガをすると痛くて足が着けないほどですが、しばらくすると痛みは軽減します。 しかし、脂肪層の損傷部分の修復が不完全だと軽微な刺激でも痛みを感じてしまい、なかなか治癒が進みません。
セルフケアでは、血行が良くない部分なので急性期の症状(痛み、熱感、腫れなど)が消えたら、今度は積極的に温め血液の循環を良くするように心がけてください。
足湯のように足をお湯に浸け、軽くマッサージをして、普段は冷えないように厚めのソックスを履くなどで保温に努めてください。
図(足湯)
痛みを我慢して活動していると、難治性になる場合もあります。
普段でも痛みを感じない工夫をしましょう。
普段の生活では踵(かかと)に緩衝材(ヒールパッド)を装着し、刺激をできるだけ少なくすることが大切です。
※このヒールパッドは、身体のバランスを崩さないため痛めている側だけでなく両方の踵に装着しましょう。
図(ヒールパッド)
スポーツではインソールやテーピングなども有効な手段です。
図(踵のテーピング)
種子骨障害(しゅしこつしょうがい)
歩行時や走行時には足の指で地面を蹴り身体を移動させますが、それ以外にもダンスのように足の親指の付け根を軸にしてターンをする、ラグビーや相撲のように重いものを前へ押し出すときなど、足の親指の付け根を強く地面につけて踏み止まる動作などで、足の指の付け根を痛めることがあります。
足の親指の付け根の関節の下には、足の蹴りだしをうまくさせるために種子骨という2つの豆粒大の骨があり、これを支点として体重の移動をスムーズにしています。
踵(かかと)と同じく常に荷重がかかる部位で、過度の刺激を受けるとこの種子骨に炎症を来し、親指の付け根に体重をかけ地面を蹴るなどの動作で痛みを生じます。これが「種子骨障害(しゅしこつしょうがい)」です。
ひどいものは、骨折や変形することもありますので、痛みが強く、回復が長引いている場合は医療機関を受診しましょう。
急性期の処置はRICE処置を施します。
踵(かかと)と同じく常に荷重がかかる部位のため、歩行時などはパッド(痛みの部分をくり抜いたドーナツ状のパッド)の装着、親指が背屈し過ぎないよう可動を制限するテーピング、インソールなども効果的です。
図(ドーナツパッド)
まとめ
急性期の症状が収まったら、加温して温めましょう。
踵(かかと)ほどではないですが血流を良くすることにより、修復を早めます。
回復期の間も痛みを感じて活動していると治癒が遅くなりますので、できる限り痛みの出ないような工夫をしてください。
アーチのストレッチ、タオルギャザー、セルフマッサージなども治癒を早めるために役立ちます。
次回予告
ひどい肩こりに悩んでいませんか?スマートフォン、パソコンなどを日常的に使う現代の生活では、どうしても肩が凝りやすい姿勢を日常的にとってしまっています
次回は「肩こり」について詳しくみていきましょう。
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